21_21Design sightで開催されている「未来のかけら展 科学とデザインの実験室」に行ってきました。
日本を代表するデザインエンジニアの山中俊治さんを中心に、専門領域が異なる7組のデザイナー・クリエイターと科学者・技術者のコラボレーションによる共創作品が展示されていて、最先端技術や研究における先駆的な眼差しとデザインが出合うことで芽生えた「未来のかけらたち」を展示されています。
専門知の中にある美意識を共有するためのデザイン
展示の中でも最も印象的だったのは、nomena+郡司芽久の「関節する」という作品。
解剖学を専門とする郡司芽久氏の研究をもとにnomenaと共創した骨格模型パズルを手で触って分解したり、組み立てたりすることができるもの。
ナマケモノやキリンの関節構造は思っている以上に複雑で、予想もつかない部分で接合したり骨を動かしてみると骨格の合理性を体感できるようになってます。
実際に見て、触って、想像することで、「生物って複雑で、精巧で、一見非合理だけど実は合理的で、そして面白くって、美しい」って素人ながらのアハ体験がありました。
研究者とデザインが連携することで、今まで言語化できてなかった真理を探求する科学者ならではの視点を、「関節をパズルする」と言う行為に昇華することで一般人でも美意識を追体験させていた。
展示全体はすごくスマートでおっしゃれーでSF小説の挿絵のような超未来感ある雰囲気なんですが、この作品からは、科学者(郡司さん)のお人柄・人間くささを感じる作品でした。めちゃめちゃ楽しそうに仕事をしてる人なんだろうなぁ。
超未来的なかっこよさげなガジェット作品より、「関節する」はよっぽど血が通っていて、すごく印象に残った。うん。
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